2015年度 理事長所信

 

2015年度理事長

     古川 智史

所  信

この地域に、諸先輩が英知と勇気と情熱を持って青年会議所運動を展開してこられ44年目を迎えました。この歴史ある青年会議所が脈々と継続してきた背景には、この地域を想い、それまでの歴史や伝統を重んじ受け継ぐ志高き青年達が集ったことで、自らが地域を牽引する一員と自覚し信念を持って行動してきたからです。

 時代の移り変わりとともに、私たちを取り巻く環境も目まぐるしく変化を遂げ、私たちの活動エリアである三好市、東みよし町では、少子高齢化の加速による地域経済の衰退、産業の空洞化等、創立当初は予想もできなかった様々な問題に直面しています。

先の見えない時代の中、今こそ責任世代として自覚し、地域を想い、人を想い、その時代毎に提起された諸問題と正面から向き合い、私たちJAYCEEが率先して地域の未来を切り拓くため、志高く、信念をもって行動する必要があります。

 

【規律ある組織運営と広報活動】

公益法人格取得から2年目を迎え、阿波池田青年会議所は、健全で公正な組織を継続していくために、公益性の追求、財政の透明性、法令を遵守した組織運営等、更なる高みを目指した運営を推進していかなければなりません。また同時に、公益社団法人としての自覚を持って、今までの会議の運営方法や手法を継承し、厳格なルールを守った規律ある組織運営を周知徹底してまいります。そして厳格なルールのもと、すべての会員が阿波池田青年会議所に所属することに誇りを持ち「やるべきことは当たり前にやる」という意識を醸成させることこそが組織の磐石な基盤となると考えます。

また、私たちが様々な運動を展開し続けていくためには、効果的に情報発信することが必要となります。その時代に応じて日々変わっていく情報社会に対応していき、私たちの存在価値や魅力を伝えていくことこそが、地域に根差した組織として認知され、運動を広く伝播させることに繋がるのです。そのためにも、ホームページやSNS等様々な手法を効率よく活用し、メディアや広告媒体での発信、行政や他団体との連携等、様々な広報活動を視野に入れ、規律ある率先した行動を取り続けて参ります。

 

【組織を担う会員拡大と資質向上】

会員拡大とは、地域のことを想い、私たちと志を同じくする責任と矜持をもった心豊かな青年を、この地域全域に広げることを目的とした青年会議所の最も重要な基本運動であると考えます。何故なら、限られた時間の中で青年が絶えず新陳代謝を繰り返す組織にとって、会員拡大は無くてはならないことは言うまでもなく、活気に満ち溢れた地域へと導くことを目的とした団体として必要不可欠な運動だからです。ここ数年、青年会議所は全国的な会員の減少という問題に直面しています。阿波池田青年会議所も例外ではなく、年々会員が減少していました。しかし近年は、会員全員が拡大を意識し力を注いだ結果、少しずつではありますが確実に実を結んできています。引き続き地域に必要とされる事業を行い、会員を拡大していくと共に、今一度、会員一人ひとりが真摯にこの問題に向き合い、継続的に取り組んでいかなければなりません。

 それと同時に会員の資質向上にも取り組んで参ります。人として、地域を担うリーダーとしての矜持を持って、共に学び合い、共に刺激し合い切磋琢磨することで、自己の資質向上に繋がり、それぞれの組織、地域において必要な人財となるのです。私たちの責務として、志高き人財を一人でも多く増やしていくことがこのまちの明るい未来を切り開くことと確信し、取り組んで参ります。

【意識変革から為るまちづくり】

 私たちが暮らすこの地域は、四国のほぼ中央に位置し、かつては街道の宿場町として栄え、煙草産業が盛んであった歴史があり、祖谷地方には古くからの伝統文化が存在します。また吉野川中流域の美しい景勝地や、四国山地、阿讃山脈に囲まれた豊かな自然を有するまちです。このように愛すべき地域ですが、近年は少子高齢化が著しく、活気が失われつつあります。この様な現状を打開していかなければ、活気や魅力が失われたまちから人々は遠ざかり、益々衰退していくことに拍車をかけます。

 このまちに再び活気を呼び覚ますために私たちは、この地域に存在する魅力を改めて見つめ直し発信を行い、人々が素晴らしさや魅力を再認識し郷土愛を育み、地域活性化へと繋げていかなければなりません。また、例年行ってきた地域活性化への起爆剤となりうる、ゆるキャラ「へそっこくん」の発信を通して、私たちの地域の魅力を発信して参ります。そして何より重要なのが、この地域の多くの人々と協働して運動を推進していくことです。地域に暮らす人々により、このまちを自立的に活性化する取り組みが真に問われ始めている今、自らがまちを創造するという認識を持ち、この地域の未来を想い、愛する心でまちづくりに関わっていき、この地域の人々の意識を変革させていくことが最も重要な運動と捉え邁進します。

 

【次代を担う青少年の育成】

今の子どもたちを取り巻く社会環境は、私たちが子どもであった頃に比べ、物質的な豊かさが増加した反面、刹那的な利己主義が蔓延し、心の豊かさが低下しているように感じます。日々報道される凄惨な事件や心ない言葉の暴力によるいじめ、不登校や引きこもり問題等、様々な問題が発生しています。その背景には、少子高齢化や核家族化による家族間でのコミュニケーション不足や、地域コミュニティの衰退による対人関係の希薄化等が要因とされ、人と人との触れ合いの中で育まれる心の教育の必要性が叫ばれています。

私たちがこの地域の未来を想い描いたとき、この地域の未来を担い創造していくのは、今この時代を生きている子どもたちです。そのような中、次代を担う青少年の育成として、多くの人々や物事と関わり、様々な経験が得られる機会や環境を創出し心の豊かさを育むと共に、将来に夢や希望を抱いて自己の可能性を伸展させていき、確かな未来へと導いていく責務があります。私たちは使命感を持って、保護者、教育関係者に次いで、言わば「第三の保護者」として、次代を担う青少年の育成に積極的に参画して参ります。

 

【おわりに】

 青年会議所は20歳から40歳までの限られた時間のなかで「修練、奉仕、友情」の三信条の下、「明るい豊かな社会」の実現に向け、日々運動を展開しております。私は、阿波池田青年会議所に入会して10年の月日が経ち、貴重な経験の中でたくさんの事を学び、多くの気づきを得ました。数多くの事業の中で得た教訓、多くの出会いの中で知り得た様々な価値観、この組織の奥深さを感じました。そして、この組織には自分自身を成長させる様々な機会があり、そのような機会を自ら望んで経験することで自分自身を成長させることができます。志高く、信念をもって行動した者だけが得られる、かけがえのない経験と成長がそこにはあります。

 「実践躬行」この言葉は、口先だけではなく、まず行動せよという意味です。物事を行う上で重要なことは、行動することです。何故なら、口先だけで行動が伴わなければ、どんなに情熱があっても、その想いは周りに伝わらず力を結集させることができないからです。それと同時に、志を高くもち、汗を流し、妥協せず、流されず、逃げず、信念をもって行動することを怠ってはなりません。

決して平坦な道のりではありませんが、私たちJAYCEEが率先して行動を起こすことで、この地域を変える大きな力になると確信すると共に、今後も阿波池田青年会議所がこの地域に必要とされ、活気に満ち溢れた地域へと導く存在として、精一杯運動を展開して参ります。

 

基本方針

一.規律ある組織運営と広報活動の実践

一.組織を担う会員拡大と資質向上の実践

一.意識変革から為るまちづくりの実践

一.次代を担う青少年育成の実践

一.日本・地区・ブロック協議会への参画と協力

 

 

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