2023年度 理事長所信

公益社団法人 阿波池田青年会議所

2023年度 理事長 細田 仁奈

 

 

 

 

 

 

~はじめに~

 阿波池田青年会議所は四国の中央部に位置し、雄大な吉野川と豊かな自然に囲まれた魅力ある地で運動をしております。この三好の地で52年間「修練・奉仕・友情」の三信条の基、住み良く、より豊かな地域社会を創造するために先輩諸賢が絶やすことなく、その想いを繋いできました。
 日本を取り巻く環境は厳しく、人口減少や新型コロナウイルス感染症による経済的ダメージなど多くの問題があります。三好地域も例外ではありません。その様な状況であっても私たちは半世紀の間、続いた歴史の重みを忘れることなく、時代の変化に沿って変革の志しをもち、未来を見据え、時代に即した運動を実施してまいります。私たちが三好地域にある多くの魅力を再発見することで、地域の方々も魅力を感じることができる事業を展開し、次代へと繋がる持続可能な運動をこの地で会員一丸となり取り組んでまいります。

 

~資質向上と会員一丸で行う会員拡大~

 青年会議所の会員数減少は全国的な問題であります。阿波池田青年会議所も例外ではありません。人口減少や時代の変化、私達の運動がこの地域に本当に必要とされているのかどうか、今年は真剣に考え、受けとめる年であると考えます。
阿波池田青年会議所のシニアクラブには多くの先輩諸賢が在籍されています。現役会員の数を大きく上回る、数多くの先輩諸賢の企業が三好地域で活躍されています。しかし、現在、現役会員数が伸び悩む現状にあります。これは現役会員の資質向上の問題と含めて考えるべき課題です。青年会議所を知る方に魅力を伝えることができていない今の会員にとって資質向上が必須課題です。私達会員の個々の魅力が向上することで自然と人が集まり、魅力ある団体になると考えます。地域への想いを互いに意見し合い、行動できる仲間を一人でも多く迎え入れ続けることが必要です。
 また、三好地域には多くの団体が精力的に活動をされています。地域の為に尽力している他団体との連携からお互いの団体の魅力、また青年会議所活動に繋がる気付きがあるはずです。今年度は団体の垣根を越えた交流を行ってまいります。

 

 

~組織運営と時代に沿った広報活動~

 健全な組織運営は公益法人としての責任です。阿波池田青年会議所は健全で透明性の高い財政運営を継続してまいりました。限られた活動資金の中で費用対効果をしっかりと見極め、そして公益比率の順守を徹底した財政管理を行い、地域の方々に必要とされ、喜ばれる事業を展開します。

 この3年間は新型コロナウイルス感染症により活動に制限がかかり、感染症が拡大することで以前の様な運動や活動ができず、情報発信も十分に行えなかったこともあり、私たちがどのような団体かを効果的に発信できませんでした。私たちの活動や運動を時代に即した広報ツールを積極的に用いてより多くの方に認知していただきます。情報発信こそが私たちの想いを多くの方に発信できるものであり、会員拡大を行う上でも広報活動は必要不可欠な取り組みであると考えます。阿波池田青年会議所は魅力ある情報発信をしてまいります。
 会議運営についても時代の変化に対応し、対面での議会スタイルとWeb開催を両立し、より効率的に事業に繋がる会議を行うことで、広い土地を有する三好地域で活動をする会員が活動しやすい組織運営を目指し、より良い事業を迅速に開催する為の議会運営を実施します。

 

 

~まちの未来を担う青少年の育成~

 

 まちの未来を担っていくのは地域に住まう子ども達です。青少年のうちに様々な経験を積むことで、成長に大きな影響を与え、人間性を育むことができます。他者との活動の経験から多様性を学び、お互いを思いやる心の成長となります。

 私達の周りには誇るべき素晴らしいものが身近にあるにも関わらず、どれだけ素晴らしいものか気付かずに過ごしているのではないでしょうか。

 三好地域には美しい自然があります。そして国内はもちろん、海外の方々も魅了する自然を活かした観光産業があります。また自然の魅力だけではなく、三好地域には歴史ある企業や、三好に住み暮らす人々の魅力、新しく三好地域で起業された方々との関わりから地域の魅力を知ることで郷土に対する想いが深まっていくと考えます。

 近年、社会環境の変化により、様々な体験や経験をする機会の制限や学びの場が減少しています。私達大人は、次代の三好地域で過ごす青少年達を導く立場です。青年会議所は青少年の健やかな成長と共に、まちの未来に結び付く事業を展開してまいります。

 

 

~地域との連携を活かしたまちづくり~

 

 三好地域の人口は20年程の間に約15,000人も減少し、現在は38,000人程となり少子高齢化が進んでおります。人口減少に伴い、深刻な労働人口の減少も見過ごせない問題となっております。阿波池田青年会議所も創設当時からまちづくり運動を展開してまいりました。他団体、行政も、まちを想い伝統や文化の魅力を発信するイベントや、三好地域への移住やサテライトオフィスの誘致など様々な方向から三好地域内外の方へ向かって魅力を伝えています。私たち阿波池田青年会議所もまちづくり運動を行っていく中で、まちを想う人々との繋がりが芽生え、まちの未来を考える人は少しずつではありますが、確実に増えていると感じます。しかし、現在もまちづくりの課題は解決していません。このまちを全ての人にとって暮らしやすく持続可能なまちにして、これからもずっと暮らし続けたい、また、三好地域以外の方々からも訪れたいと感じていただけるまちを目指し、明るい豊かな社会を創る取り組みが必要となります。阿波池田青年
会議所はまちづくりという同じ志をもつ他団体、行政、住民と連携し、共に持続可能なまちづくりを進めてまいります。

 

~おわりに~

 

 青年会議所に入会しても、何もしなければ成長もなく日々過ぎ去ります。我々の活動は40歳までというリミットがあります。目標を立て、日々何ができるのかではなく、何をすべきかを会員一人一人が考えることで変化を起こすことができるのではないでしょうか。

 私が阿波池田青年会議所に入会し、5年が過ぎました。今までに委員長の職をいただき、青少年育成、会員開発、総務広報を経験させていただきました。その中で、仲間の助けを様々な場面で受けてまいりました。そして仕事だけでは得られない経験、出会いがあり、魅力あふれる先輩諸賢の姿をみて52年の月日を歩み続けたこの阿波池田青年会議所を次の世代に結び繋いでいく責任を強く感じています。

 半世紀以上の歴史の中で、女性として初めて理事長の職をお預かりします。女性としての視点を活かしながら次代へ決意をもって想いを繋ぎ、これからの三好地域が、より良い方向に発展していく為に必要とされる団体である。という自信をもって1年間、奮励努力していく覚悟であります。

 

奮励努力
「次代へ。決意をもって想いを繋ぐ!」

基本方針
一、資質向上と会員一丸で行う会員拡大

一、組織運営と時代に沿った広報活動

一、まちの未来を担う青少年の育成

一、地域との連携を活かしたまちづくり